的中率と回収率 勝ち続けよ。
的中率と回収率はどちらが大切か
先に結論から話します。回収率のみを重視するべきです。競馬に対して、目先の的中を追うことは、競馬に勝ち続けることを困難にします。
競馬で最も馬券にくるのは1番人気です。しかし、1番人気を買い続けたら、必ず負けることは数学的に証明されます。この主張だけでも、十分、的中率よりも回収率を重視する理由になり得るでしょう。次は、何故的中率を重視してはいけないのかについて議論しましょう。
的中率を重視してはいけない主な理由
競馬は強い馬が勝つとは限りません。第六回にて、詳しく解説しますが、競馬は不確定要素の多いギャンブルです。パチンコやスロットなど、数字のみを追うギャンブルとは違うのです。落馬、故障、出遅れ、道中不利、騎手の判断ミスなど、私が注視しているものでも13項目ほどあります。数字で扱えない事象がとても多いです。
的中率を高めるには、人気馬を買うことになります。人気馬はオッズと実力のギャップが小さいので、買い続けると、回収率は控除率を引いた値に収束していきます。このことも数学的に証明されます。
競馬にものすごく詳しく、専門の生業としていても、難しいことは新聞社が示しています。日刊競馬さんのデータマイニングでは、綺麗に的中率が高いほうが回収率が低くなります。
https://www.nikkankeiba.co.jp/chuo/data-ky.html
確率の本質理解
どれだけ、回収率が大切と言っても、大穴の馬ばかりを買えば良いわけではありません。
仮に単勝オッズ50~99.9倍の馬の単勝を買うとすると的中率は約1%です。的中率1%の確率を100回中1回的中するための必要試行回数は30000回を超えます。受講生の中には、『確率1%なら100Rしたら、1度当たる確率だろう』と思う人がいると思います。しかし、それは確率の本質を理解できていません。1%の馬に30000R賭ければ1/90~1/110の間に収まる確率が95%ということです。
具体的に話をすると、コインは2回に1回表が出ます。つまり表の出る確率は50%です。これは数学的確率です。実際に投げてみたら、表が連続で出たりします。私たちは統計的確率で勝負をしているのです。統計的確率を数学的確率に収束させるには必要な試行回数があります。コインを何回も投げる実験をしていくと、表が出る確率は50%に収束していくでしょう。この時に必要となる試行回数が競馬の例の30000回なのです。
少し数学にそれましたが、確率通りに物事が上手くいくには必要な試行回数があり、ギャンブラーはそれに耐え得る資金がなければいけません。このことから、競馬というギャンブルも、(その他のギャンブルと同じように)資金を多く持つものに有利なギャンブルだと示されました。
では、大穴を狙う方々は、30000Rを超える必要試行回数に資金は耐えることができるのでしょうか。また、的中回数は少ないので、投資のような複利運用はできません。例え期待値が高い馬だったとしても、投資競馬には全く向かないと言えます。
回収率を重視するためには
競馬は、とどのつまり、「どの馬をどのように買うか。」
「どの馬を」については、競馬は能力の高い馬が必ず勝つとは限らないということから、まず能力の高い馬を探すことを「やめる」ことが第一歩だと主張します。
「どのように買うか」については、シェアの低い馬券種に着目してみましょう。

よりシェアの低い馬券種では、シェアの高い馬券種よりも、オッズに妥当性がないため、選ぶ価値があります。ネット競馬が始まって、win5が施行されました。シェア率は最も低いですが、1番儲ける可能性のある馬券種になります。体感的にもわかるはずです。この人気の組み合わせで、こんなにオッズがつくのか。と思わされた人は少なくないでしょう。
シェアの低い馬券種を買うことで、オッズのひらきを利用して、的中時の配当を跳ね上げることが、回収率を高める方法として挙げられます。
まとめ
(1)的中率よりも、回収率を重視する。
(2)目の前の数学的確率に惑わされない。
(3)能力の高い馬を探すのをやめる。
(4)シェアの低い馬券種で勝負する。